【映画コラム】「マレフィセント2」

aka. Maleficent : Mistress Of Evil

「アンジェリーナ・ジョリーの美貌の秘訣は母性愛」

映画「マレフィセント」で、「眠れる森の美女」のヴィラン(悪役)を演じたアンジェリーナ・ジョリー。
圧倒的な完成度の高さで彼女のハマり役と言われています。
現在公開中の続編「マレフィセント2」では、その貫禄も美しさもグレードアップ。
妖艶な演技だけではない多彩な魅力を分析します。


マレフィセント」は母娘愛を描いているから奥深い

 「マレフィセント」は、単なるおとぎ話の実写版ではなく、
母娘の愛情を描いた作品として評価されています。
それは、マレフィセントが、闇の妖精(ダーク・フェイ)の毒々しさと、
柔和な母親の両方の顔を併せ持つからです。
永遠の眠りの呪いをかけたものの、オーロラ姫を見守り、本当の母娘のような絆を築いた前作。
その数年後を描いた本作では、2人の真の愛情が試されます。

溢れ出る母性オーラがアンジーの美貌の秘訣

妖精界のゴッドマザーでもあるマレフィセント。
パート2では、一層威厳があり、愛情深いキャラクターになっています。
そんな絶大な美貌と奥深さを表現できるのは、アンジーが実生活で培った人間愛があるからでしょう。
プライベートで、実子と養子6人の子供を育てた彼女には、自然と母性オーラが宿っているのです。

マレフィセントの感情とシンクロするコスチュームにも注目

言葉数少ないマレフィセントを、細やかな表情や仕草で豊かに描写しているアンジー。
その後押しをしているのが、コスチュームです。
「華麗な映画女優の妖精界版」と見立てられた、ゴージャスなマレフィセントの衣装の数々は必見です。
オーロラ姫を見守る時は、アースカラーの優しいトーン。
一方戦闘モードの時は、黒のボンデージファッションに身を包むなど、
アンジーの演技をよりリアルにしています。

妖艶な闇の妖精は、実は少女のような無垢な女性

今回の作品では、マレフィセントのルーツが明かされます。
そのシーンでは、まるで少女の様な一面を見せます。
黒髪を垂らし、上半身は包帯、下半身は薄いベールのみといういでたち。
強いマレフィセントの、鎧を脱いだ素顔です。
人間に戦いを挑み、呪いをかる闇の妖精ですが、その行動はどれも素直な感情から起きるもの。
実はとても純粋なのです。
そんな真っ直ぐな性格は、どこかアンジー本人と重なりますね。