『ブルックリンでオペラを』誰でも、いつでも運命は変えられる。人生の居場所を見つけに外へ出かけよう!
スランプなら、いつもと違う道、違う風景を求めてみては?
そこで思わぬ出来事に遭遇するかもよ。
この映画を観ると外の空気を吸いたくなるわ。
一見幸せそうに見える夫婦、スティーブンとパトリシア。
(ピーター・ディンクレイジとアン・ハサウェイが夫婦役)
けれど心の中は、それぞれ葛藤があるの。
オペラ作曲家のスティーブンは、もう5年も曲が書けていない。
精神科医のパトシリアは、極度の潔癖症で、病的なほど掃除をしまくっている。
ある日、パトリシアは、スティーブンに気分転換をと、犬の散歩に送り出す。
犬の赴くままに街を歩くスティーブン。
場末のバーに立ち寄ると、そこに居たのは曳舟の船長カトリーナ。(マリサ・トメイ)
この出会いが、スティーブン夫婦に青天の霹靂をもたらすの。
© 2023. AI Film Entertainment LLC. All Rights Reserved.
なんとスティーブンはカトリーナに誘惑され、ベッドを共にしてしまう!!
ここら辺から、物語はスクリューボール・コメディ感を帯びてくる。
つまりドタバタ喜劇ね。
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パトシリアの息子くんカップルは、若すぎる故、逮捕の危機に。
スティーブンは、カトリーナとの出会いで閃き、新作を書き下ろして大成功。
一方パトシリアは、修道女なりたいという密かな願いを抱くように。
もうみんなの人生の歯車がギシギシ動き出すのよ。
この作品の原題は『She Came To Me』。
劇中では、「彼女が降ってきた」って訳されていたけれど、その通り。
作品に突如現れる、カトリーナ効果は絶大。
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逮捕を免れようと、息子くんカップルはブルックリンから逃げ出そうする。
もちろん助け舟を出すのは、カトリーナ。
そして誘惑されたスティーブンは、次第に自分の心の内側に気付いていく。
そのきっかけを作ったのも、カトリーナ。
スティーブンの浮気に気づいたパトリシアは、ついに精神的破綻をきたすのだけど、
引き金を引くのはやっぱり、カトリーナ。
もうカトリーナ、彼女が嵐の目なわけよ。
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ところで、パトリシアを演じるアン・ハサウェイは、今回プロデューサーとしても名を連ねているわ。
実は過去に、この作品を撮ったレベッカ・ミラー監督のオーディションで涙を飲んだことのあるアン・ハサウェイ。
念願叶っての初ダッグになったそうよ。
そんなアン・ハサウェイが、教会で敬虔な祈りを捧げるシーンはドキッとするほど魅力的。
後半は随所にオペラの舞台が挟まれるのだけれど、とてもスムーズ。
キャスティングの妙と、レベッカ・ミラー監督の凄技で、グルーブ感がどんどん増していく。
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自分の居場所は何処なのか。
それぞれが人生と向き合い、必死に答えを探そうとする姿に、こちらまで力が入っちゃう。
でも重要なのは、やっぱり外へ出てみるってことだと思う。
勇気を出して大海原へ漕いで出るのよ。
そうしているうちに、きっと自分の居場所が見つかるはずね。
タイトル:『ブルックリンでオペラを』
監督・脚本:レベッカ・ミラー
音楽:ブライス・デスナー(「カモンカモン」「レヴェナント: 蘇えりし者」)
撮影:サム・レヴィ(「レディ・バード」「フランシス・ハ」)
出演:アン・ハサウェイ(「プラダを着た悪魔」「レ・ミゼラブル」)、ピーター・ディンクレイジ(「シラノ」「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズ)、マリサ・トメイ(「いとこのビニー」「スパイダーマン」シリーズ)
2023年/アメリカ/英語/102分/ビスタ/カラー/5.1ch/原題:She Came To Me/日本語字幕:高内朝子/G
提供:松竹、楽天 配給:松竹
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