映画が私の人生にくれたもの Film,プリシラ 『プリシラ』いつか巣立つ愛もある。ピュアな恋の甘酸っぱさを卒業するとみえてくるもの

『プリシラ』いつか巣立つ愛もある。ピュアな恋の甘酸っぱさを卒業するとみえてくるもの

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3分で新作紹介YouTube動画はこちら


誰もが羨むスターとの恋。結婚。

全力で愛に生きた思春期は言葉にできないほど美しい。

けれど、どこか切ない匂いがするのよね。



©The Apartment S.r.l All Rights Reserved 2023


14歳のプリシラは、ある日、エルヴィスの家で開かれたパーティに参加。

そこでスーパースター、エルヴィス・プレスリー恋に落ちるの。


髪型もメイクも、彼好みにイメチェンするプリシラ

両親の反対を押し切ってエルヴィスと共に暮らし始めるのね。


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ただ側にいたい、愛されたいと願うプリシラとは裏腹に、スター・エルヴィスは超多忙

大邸宅で一人、彼の帰りを待つ日々が続くの。


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ガールズ・カルチャーを牽引してきたソフィア・コッポラ監督が今回挑んだのは、

伝説のスター、エルヴィス・プレスリーの元妻プリシラの半生


画面から溢れ出るのは1960年代、70年代の空気感。

シャネルヴァレンティノといった衣装が存分にプリシラを彩り、キラキラ感も満載


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でも、まわりがゴージャスであればあるほど、プリシラの孤独が際立ってくるのよ。


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スターの恋人、妻なんてまるでシンデレラでしょ。

けれど、プリシラはなぜかいつも不安顔なの。

だって、タブロイド紙では常にエルヴィスの色恋沙汰が一面を飾るのよ。

気が気じゃないわよね。

それもスターと結婚した副産物。

次第にプリシラは、自分軸を見つめ始めるのよ。


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彼色に染まる、彼のために生きる。

エルヴィス一辺倒だったプリシラに芽生える自立心

そんな彼女の心の機微が、ものすごく丁寧に描かれているわ。

まるで湧き水が小川を通って、やがて大河になる様に、ごく自然の流れで。

ここら辺の演出は、ソフィア・コッポラ監督ならではだと思う。

繊細な女性の心のうちを、大袈裟じゃなく、ひとつひとつの出来事に組み込んで変化させていくという。


©The Apartment S.r.l All Rights Reserved 2023


例えば、プリシラのファッションや、出立ちに注目してみていると、

彼女の心の移り変わりがよーくわかるわよ。



若くしてエルヴィスと恋に落ちたプリシラにとって、

彼との日々は、まるで鳥籠で暮らしている様なものだったんじゃないかな。

本当の自分って一体どんな人間だったのか。

結婚、出産を経験して大人になるにつれて、それがハッキリ見えてくるのよ。


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プリシラは、鳥籠を出て自由の身になる決意をするわ。

いつか、巣立つ愛があるの。

誰と恋に落ちても、どんな環境で暮らしていても、女性は外へ向かって飛び立つ日がくるのよ。


予告編や動画紹介が見たい時はこちら


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作品タイトル:『プリシラ』

4月12日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

配給:ギャガ

監督・脚本:ソフィア・コッポラ (『ロスト・イン・トランスレーション』(03)、『マリー・アントワネット』(06)

出演:  ケイリー・スピーニー、ジェイコブ・エロルディ

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