『My New York Diary』本当の自分は、いつも自分の中にいる! を叶える映画
「私、作家になりたい!」だったらズバリ、書きましょう。
そんな簡単なこと、誰だって分かるって思うでしょ?
けどね、自分を見失っている時ってそう単純に考えられないのよ。
この映画の主人公ジョアンナちゃんもそう。
作家を夢見てNYにやってきて、いきなり職探しをするわけ。(若いわ)
けれど、「作家志望は敬遠されるから出版社はダメね。」ってことで、
勧められたのがNYの老舗出版エージェント。
そこに雇われることになる。随分ラッキーよね。
それがなんと、あの『ライ麦畑でつかまえて』を書いた
J.D.サリンジャーをかかえるエージェント!
最高にラッキーでしょ。環境抜群。
いろんな有名作家に囲まれてせっせと書くべし。
と思うけれど、そう簡単に物事は進まない。
だって、出版エージェントでのお仕事って言っても、
社会人1年目の若い子ちゃんはボスのアシスタントで雑用の日々ですよ。
テープの文字起こしとか、
サリンジャー宛てにきた大量のファンレターへ紋切り型の返事を書くとか。
私生活はというと、
地元に置いてきた元カレを放って、
NYで作家志望の年上男にぞっこんになっちゃう。
そりゃ〜もうアッツアツの毎日を送るの。
キッチンがないから浴槽で食器洗ってる途中に猛烈なKISSとかね。
でも、待って!
ちょっとジョアンナちゃん、作家の夢はどうするの?
って途中でツッコミたくなっちゃうくらい、
どんどん物書きから離れていっちゃう。
そんな時よ。
ボスあての電話にでると、サリンジャー本人が登場するの(声だけね)。
それで聞かれるの
「君は詩を読むんだね。自分でも書くのか?」
「…はい。書きます」
「すばらしい。詩は魂の栄養だ、忘れずにな。毎日書くことが大事だ。分かったね?」
ソレです!!ジョアンナちゃん。
好きなら、作家になりたいなら、人の書いた手紙ばっか読んでないで、
毎日自分の言葉を書き続けるしかないのです。
ジョアンナちゃん、やっと目覚めるか!?
でも運命は残酷なの。ジョアンナちゃんを揺さぶる。
元来マジメでお仕事頑張ります系の女子だから、
出版エージェントとしても芽が出そうになるわけ。
そこで、彼女が選んだ道は…。
「何者でもない、“本当の自分”=“なりたい自分”になりたい」
誰だって、老若男女、いつもそう願っていると思う。
私らしくありたい。とか、もっと輝いた自分にって。
けどね、願っているだけじゃダメなのよ。
もちろん、ジョアンナちゃんみたく、
そういう環境にただ浸っているだけでも。
サリンジャーの言う通りなの。
「毎日書く」をやってこそ、作家になれるっていうのと一緒でね。
自分が動いて、“本当の自分”を演じ始めないと、
いつまでたっても夢見る夢子ちゃんで終わっちゃう。
じゃぁ、“本当の自分”はどこいるのか?って
考え込んじゃうでしょ。
そこで言いたいのはやっぱり、
“なりたい自分”はつねに自分の中にいるってことよ。
探す必要はないわ。
自分の心に手を当ててみれば、必ずいるはずよ。
そして、見失わないことよ。
どんなに分かれ道が来たって。
ジョアンナちゃんのNYでの日々を見てて、
つくづくそう思ったわ。
この映画を観ることで、
私自身も見失いそうだった“本当の自分”を思い出したの。
で、記念に赤いワンピースを買っちゃった。(意味もなく)
そんな、自分Happy計画の背中を押してくれる映画。
ただ、ジョアンナちゃんのボスで
ベテランエージェントのマーガレットを演じた
シガニー・ウィーバーが超・超カッチョよくって、
出版エージェントでもよくない!?って思うほどだったけどね〜。
『My New York Diary』
9232-2437 Québec Inc – Parallel Films (Salinger) Dac © 2020 All rights reserved.
【公開表記】全国大ヒット上映中!